皮膚科
蕁麻疹・アトピー性皮膚炎・帯状疱疹・白癬などの一般皮膚疾患治療や、疣贅(いぼ)摘出・魚の目処置・巻き爪処置といった外科的皮膚治療を行っています。
1.アトピー性皮膚炎
- 発症率: 日本における有病率は、子どもの約10~15%、成人の約5~10%とされています。
- 発症年齢: 幼少期に発症することが多く、3歳までに約80%が発症。
- 性別差: 男女差はほとんどありませんが、幼少期では男性の発症がやや多い傾向。
- 地域差: 都市部では発症率が高い傾向(大気汚染、生活習慣の影響)。
- 危険因子: 遺伝的要因(親がアトピーの場合、子どもの発症リスクが2~3倍)、環境因子(ダニ、ハウスダスト、ストレス)
当クリニックではダニ・ハウスダストに対しアレルギー減感作療法を行っています
2. 尋常性ざ瘡(ニキビ)の疫学
- 発症率: 思春期の約80~90%が経験するとされ、成人でも20~30%の人に見られます
- 発症年齢: 思春期(10~19歳)が最も多く成人では30~40代の女性に多いです
- 性別差: 思春期は男性に多く、成人では女性の発症が増加傾向です
- 危険因子: ホルモンバランスの変化、ストレス、食生活(脂質・糖質の過剰摂取)、スキンケア不足です
予防のポイント: 皮膚の清潔維持、適切なスキンケア、食生活の見直しが重要です
症状が改善しなければ適切なステロイドを処方いたします
3. 皮膚がんの疫学
- 発症率: 日本では年間約30,000人が皮膚がんを診断されており、高齢化とともに増加傾向です。
- 種類別発生率:
- 基底細胞がん:皮膚がん全体の約60~70%
- 有棘細胞がん:約20%
- 悪性黒色腫(メラノーマ):約5~10%と比較的少ないですが、進行が早いため注意が必要です
- 危険因子: 紫外線の過剰暴露、遺伝的要因、皮膚タイプ(白い肌の人はリスクが高い)、慢性的な炎症が多いです
予防のポイント: 日焼け止めの適切な使用、皮膚の異常の早期発見が重要です
4. 円形脱毛症の疫学
- 発症率: 一般人口の約1~2%が経験し、日本では年間約20万人が新たに発症
- 発症年齢: 幼児期から成人まで幅広いが、特に20~40代で多いです
- 性別差: 男女差はほぼなし
- 危険因子: 自己免疫疾患、ストレス、遺伝、甲状腺疾患との関連
治療方法: ステロイド外用、免疫抑制剤、局所免疫療法などの選択肢があります
5. 乾癬(かんせん)の疫学
- 発症率: 日本では人口の約0.3%(30万人程度)に影響があると推定。
- 発症年齢: 20~50代に多く、慢性的に経過。
- 性別差: 男性のほうがやや多い。
- 危険因子: 遺伝的要因、免疫異常、生活習慣(喫煙、肥満、ストレス)。
治療方法: 外用療法(ステロイド、ビタミンD3)などの処方を行います
7. 感染症(とびひ、水虫、帯状疱疹)の疫学
とびひ(伝染性膿痂疹)
- 発症率: 乳幼児に多く、夏場に流行しやすい。
- 感染経路: 皮膚の小さな傷から細菌感染。
- 対策: 清潔の保持、タオルの共有を避ける。
水虫(白癬)
- 発症率: 成人男性の約30%が経験。
- 危険因子: 湿気の多い環境、靴の蒸れ。
- 予防: 皮膚の乾燥、靴の選び方。
帯状疱疹
- 発症率: 50歳以上の約3人に1人が発症。
- 危険因子: 加齢、免疫力の低下、ストレス。
- 予防対策: 50才以上は帯状疱疹ワクチンを推奨します(新宿区は助成金有り)。